3つのマップ

私の考える経営フォーマットは、経営の3つの層に対応した「3つのマップ」から成り立っています。

3つの層とは、戦略(中・長期的)、管理(短期的)、業務(日常)のことを指します。
経営とは、戦略と管理、戦略と組織、と言われることが多いですが、私の場合は業務も加えていることが特徴です。以下の図が、3つのマップを位置付けたものです。

戦略マップ

1枚目は「戦略マップ」です。
2枚目の「管理マップ」も、3枚目の「業務マップ」も、黒塗り(白抜き文字)は事業の5要素を、白塗りは組織の3要素を指しています。
左上のグレーのミッション/ビジョンとコンセプトは、3枚共通となっています。

▲戦略マップ / クリックで拡大表示します
私は、経営はやはり商品・サービスの質から始まると考えていますので、商品・サービスと“お話し”するのがとても好きです。そこで、商品・サービスを中心に据え、上下左右に戦略に関係することを書いています。

3つの組織の要素である右斜め上・右斜め下・左斜め下は、協力者等を書きます。3枚のマップはそれぞれ層が異なるので、それに応じて協力者等は異なります。

ちなみに「戦略マップ」の内容は、創業セミナー・創業塾などで講義・演習として行われることが多いです(ほとんどそうだと思います)。

管理マップ

▲管理マップ / クリックで拡大表示します
2枚目は「管理マップ」です。管理マップの事業の中心は、利益管理・原価管理です。中小企業は、一番の売れ筋商品・サービス(事業)が実は赤字になっているというケースが多くあります。そのような場合、私は下手に新規事業を作るよりも、まずは既存事業を見直そうとお伝えしています。

利益管理・原価管理を中心に、管理マップの残り4つの事業要素を上下左右に書いています。そして、組織の3要素は、管理上の協力者等を書いていきます。

業務マップ

▲業務マップ / クリックで拡大表示します
3枚目は「業務マップ」です。業務マップの中心となるのが、販売です。
中小企業は、売りにくい商品を“俺なら売れる”という営業マンが多いですが、“誰でも売れる”商品・サービスを売る方が売りやすいです。
販売を中心に、業務マップの残り4つの事業要素を上下左右に書いています。そして、組織の3要素は、業務上の協力者等を書いていきます。

マップへ記入する

それぞれのマップの中に書く内容の簡易な説明は以下のようになります。
PDS(Plan-Do-See)はPDCA(Plan-Do-Check-Act)と読み替えていただいて結構です。

日本の中小企業はPが長くなりやすい傾向にあります。極端な話、PPPPとなっている会社もあります。
その理由の1つとして、誰も責任を取りたがらないことがあげられます。

いま、OODA(Observe-Orient-Decide-Act)と呼ばれるサイクルがあります。
この本質である観察を行い、方向を決めたらすぐに意思決定をし、行動に移すという流れがみられます。
PDCAとOODAを組み合わせて、何か生み出せないかと考えています。

マップの関連

また、この3つのマップには、他にもうひとつ、大きな意味が含まれています。
例えば戦略マップの中心(商品・サービス)と管理マップの中心(利益管理・原価管理)、業務マップの中心(販売)は1つの縦軸でつながっているということです。

3つの層と要素の置かれた場所にはそれぞれ縦軸の関係があるということです。
つまり、同じように、他の項目も縦につながっています。このようにして、関連性のある要素を、層で関連づけているのです。

事業計画書および広告との関係性

最後に私見ですが(他の箇所も私見ですが)、このマップと事業計画書および広告との関係性を以下に記します。
マップはあくまでもメモであり、そのメモをさらに読みやすく論理展開したものが事業計画書です。
事業計画書を書いている時、同じことを繰り返して書いてしまうことが多々あるかと思います。そんな時に、マップ(メモ)の3つの層と複数の縦軸を思い出して、どの層のことを書けば良いのかご判断ください。

そして、事業計画書に書いたことをそのまま広告にすると、堅苦しい広告になってしまうことも多く見られます。
そこで一度、事業計画書をマップに落とし込んで、どのような広告にするか考えてみてください。私は事業所さんにお伺いすると、まずは広告を拝見します。
広告には、その会社の戦略・管理・業務マップが“感情を込めて”見えているからです。

何をやりたい会社なのか広告から見えないと、お客さんはその商品・サービスを手にとってくださいません。
別ページでサンドイッチ製造卸・小売業のお客様の声を書きましたが、その中に「理想と現実をつなげる」とあります。
広告の中でも、理想と現実をつなげられるよう、マップから導き出してください。
マップの中には、どの層にも理想(ミッション/ビジョン、コンセプト)が左上に掲げられています。
現実は、お客様の財布です。財布を開けられるような商品・サービスになっていますでしょうか。今一度、ご確認くださいませ。

まとめ

いかがでしたでしょうか。このような経営フォーマットを私は考えています。

マップに関しては、私はもうすっかり自分の頭の中に入っているので、1つ1つのマップを思い出すことはほとんどありません。
けれど、これから事業計画書を書く方、あるいは経営を指導される立場にある方、経営について少し学びたいと思っておられる方など、マップを活用すれば便利と思っていただけた方は、どうぞご自由にお使いください。

マップはあくまでもメモですから、びっしり、きれいに埋める必要はありません。
楽な気持ちでメモ書きしてください。みなさまのご感想等ございましたら、ぜひお声をお聞かください。

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