初診病院のDrがおっしゃる「ALS疑い」の本当の意味。

 今日はとよダンナと一緒に、初診病院に出かけてきました。来週から診察室全体の位置が変わるようで、いつもの診察室ではなく、処置室で話をしました。お昼から工事の予定があったからか患者数が少なく、待ち時間はほとんどありませんでした。

 担当Drと、1時間30分かけて話をしてきました。昨日木曜日の担当Drとの電話の後で私の頭の中で議論が迷走したのは、1)「ALS疑い」であるということ、2)オピオイド導入のこと、3)BiPAP導入のこと、これらそれぞれを別の議論のテーマとして担当Drは取り扱っておられたためのようで、私がそれを明確に理解するまで、少し時間がかかったことが理由です。

 まず1)の「ALS疑い」については、正確には担当Drお一人のお思いで、「ALSだけれども、何か他のALS患者さんと違う」という意味のようです。反射が亢進し続けているし、体重は減少していっているし、呼吸の数値も悪くなっているし、やっぱりALSなんだろうけれど、どこか担当Drの心の中では腑に落ちないところがおありのようです。リハDrがALSにもいろいろあるとおっしゃっておられますよとお伝えしても、担当Drご自身はなんか納得できないご様子でした。そこで私が「それは筋電図でgiant spikeが小さくしか出ないからですか? giant spikeとALSらしさというのは相関するのですか?」とお聞きしたところ、「そういうわけではないんだけれど、他の病気であるとも思えないけれど、何か他のALS患者さんと違うんだよなあ。でも社会的にはALS患者に間違いないよ。」というお返事でした。

 そこで再度、私から「まだ40歳前半の患者だからですか? あるいは働いているから、すなわち寝込んでいないからそういう風に見えるのですか?」と伝えてみました。それでも担当Drはう〜んとお悩みの様子でした。でも担当Drも、私がALSであると診断されているということが分かり、私としては一段落。担当Drのおっしゃる「何か違う」という違和感は、これから担当Drがあるいは担当Drと一緒に何が違うのか探していければいいか、と思いました。ということで、私は立派な?ALS患者に間違いありませんでした。

 2)のオピオイドの件は、入院して他のDrにも私のことを診てもらわないと決められないとのことでした。痛みはあくまでも自覚でしか分からないし、担当DrはALSは痛みが出ないんだけれどなあとおっしゃっていたことから、私がオピオイドを求める気持ちが少しご理解していただきにくいご様子でした。みんな、痛みで悩んでいるのにね。

 今まで試してきた薬について、もう一度話し合いをしました。NSAIDsは使えない、筋弛緩剤は使えない、安定剤はデパスワイパックスパキシルの3種類を服用中。ワイパックス以外は元々は産婦人科で出してもらったもので、パキシルは今でも産婦人科から出してもらっていますと説明し、服用量等についても説明してきました。また、ワイパックスについては、私にとってはプラセボみたいなもの、とも伝えてきました。そして担当Drがおっしゃるには、あと他に試せるのは神経痛の薬、とのことでした。抗てんかん薬と安定剤の中でも痛みに効きやすい薬を、順次、試してみることになりました。とりあえず、抗てんかん薬の「テグレトール」を2週間試してみて、2週間後に再度、初診病院を受診することにしました。安定剤の方は「トリプタノール」になります。こちらは後日、試してみます。

 3)のBiPAP導入入院については、一旦、お断りしてきました。2)のオピオイド導入に向けた他の先生方の回診を受ける前に、他の薬を試した結果を出しておきたいことと、呼吸筋の疲れやPaCO2の上昇、中途覚醒などの傾向が見られるけれど、夜間無呼吸検査の結果、SaO2が95%を切っていないこと、中途覚醒についてはレペタンと喘息の影響もあると思われることなどから、夜間SaO2が95%を切るまではBiPAPはお預けになりました。加えて、BiPAPだけならアレルギー科の病院で入院できるし、こちらの担当Drは「オレは放ったらかしやで〜」とおっしゃっておられますが、Yokoさんを始めとした看護師さんと、レスピロさんさえいらしていただければ、後は大丈夫ですし^^

 個人的には、夜間のBiPAP装着はいずれ考えないといけないかも知れないけれど、できればHOT(在宅酸素)を使いたいと伝えてきました。昼間もBiPAP装着するようになると仕事に影響するし、しんどいな〜、ちょっと酸素でも入れよか〜、という使い方ができる方が良いと担当Drに伝えました。もちろんCO2ナルコーシスになる危険性は避けられないけれど、BiPAPと役割分担をし、HOTが私の電池?代わりになってくれればなと思いました。

 結果、今回は入院しないことにしました。担当Drとの議論中に、どこからか「入院しているヒマないで〜」との数人の悪魔のささやきが聞こえてきました。年末&年度末地獄の悪魔様からの声のようです。どこかで聞いたことある声が複数ありましたが^^

 そんなこんなで今日の話し合いは終了しました。ちなみに病院で電動車椅子の充電をしてもよいかお聞きしたところ、筋ジスの子供達がその辺でみんな充電しているから、誰も何も言わないんじゃない?とのことでした。次回は電車での一人旅になりそうなので、病院で充電させてもらおうと思います。診察室の場所が変わるから、コンセント探さないといけないなあ。

 ご心配をおかけした皆様、申し訳ございませんでした。これからもALS道を邁進し続けます。そんな道、いらんてなあ〜。年度末の余った予算でALS道を工事して埋めときますわ。あ、余らへんか。某党肝いりの、事業仕分けに引っかかりそうだもんね^^
 

4 thoughts on “初診病院のDrがおっしゃる「ALS疑い」の本当の意味。

  1. ぽんた 返信する

    ひとまず良かったですね。やはり顔を合わせて話すに尽きますね。ALSに痛みがないとの考えは 遅れてますよね。夫もいつも痛がってました。それで、ペインの先生がトリプタノール使ったんですよ。これはぜんそくの人や気管の弱い人にも使う薬ときいて 確かに痛みは取れたのですが、夫はこれでスイッチが 入って別人というか もともとの気質がでてしまい(その前に幻覚 猜疑心 被害妄想 何度も同じことを言い続け 理解できない)となり薬をやめても幻覚妄想はおさまっても被害者意識 猜疑心は強く そしてみごとな使い分けで 家族は壊れ私は介護出来なくなりました。彼の猜疑心の対象が私でしたから、、、それで精神科に入院したのでした。でもこれは特殊な例ですから そして 次の痛みにはリン酸コデインが用意されてました。(名前まちがってるかも)ペインの先生もモルヒネの錠剤が一番コントロールしやすいんだけどがん末期にしか使えないし、日本はペインコントロールが遅れてると嘆いていました。そのリン酸コデイン 顆粒なんですが なかなか置いてる薬局なくて 苦労しました。劇薬扱いでしたから なんとか道が開けてほしいです。

  2. さとりん 返信する

    とよさんのドクターが私を診察したら、同じように(それ以上か?)何か違うって言うんだろうな〜と思います。
    私は筋電図だけは、思い切りALS(ジャイアントスパイク出まくり)な割りに動ける珍しい人らしいから。
    もともとわけがわからん病気なんだから個人差あって当たり前やしね!

    ALSじゃないのが一番嬉しいのになあ〜
    ガンマとかで回復するんなら、いいのにな〜
    BiPAP延期なら、別にそこに入院する必要ないもんね!

    テグレトール・・私も以前飲んだことあるけど、私には合いませんでした。
    神経系の痛みに効くより、吐き気とフラフラ感が出てしまいすぐに中止!
    家にじっといる人ならいいけど、出歩くことの多い(これが違和感の元か?)人には合わないとしんどいかも?
    とよさんには合うといいね!!
    痛みが出ることを理解してくれるドクターが少ないよね。
    私もいろんな病院に検査に行ったけど、痛みはないというドクターが居ましたから。
    最近は、新しいALS観を取り入れてくれているところも少しずつだけど、増えているらしいけど浸透するにはまだまだ時間がかかりそうだね〜

    私思うけどね
    ALSでも社会参加続けたくて、そのために少しでも痛みを取り除いて活動したいという患者が今増えてきてるということを、どれだけ理解してくれるドクターがいるんだろうって。
    無理せんと、家でゆっくりしなさいなんてもう時代遅れ!
    それをサポートしてほしいんだけどね〜
    まだまだわかっちゃくれない世の中でも、異端児と言われようと頑張ろうね(^^)

  3. toyokosan 返信する

    ぽんたさん、ありがとうございます。

    ご主人様が服用されていた薬と同じものが、私にも服用されていたのですね。辛いことをまた思い出させてしまい、申し訳ございません。

    言葉の定義の難しさを、今回、改めて実感しました。顔を突き合わせて話をする大切さ、「疑い」という言葉の定義が人それぞれ違うこと、そしてアメリカでは普通に使われているオピオイド(リン酸コデインを含めて)が日本ではガン患者、末期ALS患者以外に適応してもらうための道のりの遠さ・・・。1日でいろんなことを感じた日でした。
    ペインの先生のところに行っても、適応されていない薬は結局、同じですよねと私がお聞きしたところ、初診病院の担当Drも同じだねとおっしゃっておられました。

    治療法も治療薬もない難病中の難病と言われながら、がん患者と異なり平均すると療養期間が長いためか、ALSのペインコントロールについて議論が進みませんね。いろいろな論文を見ていると、精神科との連携も必要であると書かれていました。オピオイドは適応されない、安定剤の使い方に慣れておられる神経内科のDrは少ない、ということなのでしょうね。

    全身が動かない、痛む、苦しい・・・そんな状態になったら患者自身の気質が出てきてもおかしくないと思います。ただ、その気質がどのようなものかによって、自らをあるいは家族を苦しめることにもなりかねないですよね。
    早くALS患者にもオピオイドが適応されて、気質に振り回される患者や家族が減ることを切に願っています。

    長い道のりですが、末期ではない私がオピオイドを試せる日が来るよう、がんばってみます。応援よろしくお願いします。

  4. toyokosan 返信する

    さとりん、ありがとうございます。

    さとりんが治験の時に診察を担当された山病院のF先生なら、私のこともっとばっさりオカシイとおっしゃることでしょうね。私の担当Drは慎重な方ですが、私が「回診していただいてもF先生にあっさりオピオイドあかんって言われそうです」とお伝えしたら、担当DrはF先生はあっさりしてるからなあ、っておっしゃっておられました。

    「ALSです」っていうと、家でじっとしていると思われがちですよね。市役所で職員さんに「いつかは寝たきりになって死ぬ病気ですから」って言われたこともあるよ。別に怒る気もなく「そーですねん」って答えたけれど。
    痛みについてもそうですよね。ALSは痛まないとおっしゃる担当Drに、とよダンナが横で痛そうにしているのをみるのは辛いですよ、と言ってくれました。確かにALSそのもので痛むのではなく、2次的に痛みを引き起こしているわけだから、ALSは痛まないという言葉はある意味正解だけど、その2次的な症状も症状としてみて欲しいなと思います。

    ALSの患者さんの社会参加が伝えられる機会って少ないですよね。特に働いている患者さんに出会う機会って殆どありません。ニーズはいっぱいあるのに。
    寝て暮らすことをサポートしてもらいたいんじゃなくて、できる限り起きて働けることをサポートして欲しいよね。今、そういう人々を見つけていこうと思って、私のニーズにアドバイスしてくださる方を探しています。
    いろんなみなさんに支えられ、同病のみなさんに支えられながら、さとりんと一緒に「へんてこ異端児」としてALS患者の生活ニーズ・新しい価値観を、Drを始め、いろんな方に伝えて行きたいです。

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