リハDrから見放されました。

 今まで何度か気切の話を、リハDr(やリハ病院本院の女性Dr)としてきました。お2人とも、私だけではなく、多くの患者さんに気切を勧めておられます。リハ病院はクリニックなのですが、その往診の中に10名のALS患者さんがいて、うち3名がBiPAP、残りの7名が気切されています。

 今日の診察でも気切の話になりました。私は今日はおそらく、いつも以上に強くお断りしていたと思います。ネットがあるんだから、気切後も何でも出来るよとリハDrはおっしゃってくださいます。でも私は、現場の匂い・雰囲気・人々が大好きであり(このブログのタイトルは私の仕事のスタンスを表しています)、私からこれらを取り除くと言うことは、私にとって死と同じなのです、と伝えてきました。今までも何度も伝え続けていましたが。

 でも今日はたまたまリハDrの機嫌が良くなかったのか、それとも価値観を共有するのはムリと思われたのか、「あなたの病気は良く分からない。普通のALSではない」(何度もどこからも聞いております)、「上半身が痛い、下半身は痛くない。ツッパリもあるけれど脱力もある。こういう症状は廃用性症候群から来るんだよ。だから運動すれば、あなたは治るんじゃない?」とおっしゃられました。

 とうとう見放されたか、と思いました。廃用性症候群の可能性はゼロだとはいいません。でもここまで身体を保ち続けられたのは、リハビリのお陰であり、ケアのみなさんのおかげであり、そして現場へ行きたい私のアドレナリンがそうしてくれたのだと思っています。

 私とは相容れない大きな思想を掲げた連合体の1つであるクリニックなので、最初から100%その思想の代表であるDrと私の気持ちは合わせられないとは分かっていました。だから私も言うべきことは言う、聞き流すことは聞き流すようにしてきました。けれど、廃用性症候群・・・この一言で私の病気を片付けられてしまったことについては、残念でなりません。

 基礎体力は少ない方とはいえ、Drのおっしゃるように、例えば「腕の鍛え方が足りないから呼吸筋も衰える」のでしょうか。「運動したら治る」けれど、その疲れがまた悪循環を生まないのでしょうか。

 また一つ、医療への不信が増えました。ある程度の専門性を持った心通える医師との出会いは不可能なのかもしれません。柳澤桂子さんの書籍の内容が頭を過ぎります。
 

3 thoughts on “リハDrから見放されました。

  1. タケコ 返信する

    toyokosan
    おはようございます、タケコです。
    ここのところ具合が悪そうなtoyokosanを心配していました。
    気切の件でリハDrと意見の相違が、病気に対する評価にまで影響してしまったということなんでしょうか?
    わたしは病気のこととかtoyokosanみたいに詳しくわからないのでDr任せにしてしまうことが多いですが、でも自分の体ことですから言いたいことは言うべきだと思います。
    なかなか良い医師に巡り会うことは難しいのでしょうか・・・。
    昨日、美原の院長がわたしの「てんかん様発作と血圧の上昇」について看護師長さんに指示を出しているのが聞こえました。
    「ALSでは普通血圧上昇等の自律神経症状は出ないといわれているけど、でも彼女にはそれが出ていていてそれが辛くて、困っているんだからそれに対処していかないとダメなんだよ。以前同じような症状があったAさんのカルテを出してきて、その時のやり方を参考にしながらやりましょう。」と言っていました。
    わたしも今まで「典型的じゃない」とか言われてきましたが、典型的じゃないからって何もしなくていい筈ないし、典型的じゃなくても患者さんに寄り添ってケアしていってくれる医師が良い医師だと思いました。
    toyokosanの気切に対する考え方にも寄り添ってくれて、最後まで丁寧にケアしてくれる医師が見つかるといいのですが・・・。
    実はわたしもここ数日、気切についてかなり悩んでいます。
    もし体調がよかったら直メいただけると嬉しいです。
    タケコ

  2. toyokosan 返信する

    タケコさん、ありがとうございます。

    >気切の件でリハDrと意見の相違が、病気に対する評価にまで影響してしまったということなんでしょうか?
    ⇒意見の相違ではなく、価値観の相違なのです。リハDrは気切を迷う患者以外にも、高齢者の方、いろんな方に対して、最期まで生き切ることを勧めてくださいます。私も最期まで生き切ろうと思っていますが、それは気切の手前までという価値観つまり今で言う「古いALS価値観」であり、対してリハDrは「新しい価値観」つまり気切の手前が最期ではなく、気切+人工呼吸器で生き切るという価値観をお持ちです。

    なのでリハDrの方がある意味”新しい”のかもしれません。ただ、私は、そのどちらの価値観も受け入れてくださるDrを巡り合いたいのです。

    美原の先生、いい方ですね。専門医らしき方ですね。リハDrは地域医なので、求めるものが違うんだと、今回のことやタケコさんの経過を拝見していて考え直す機会に恵まれました。

    話は全然異なりますが、私のお願いしているヘルパーさんの1つに、ケアマネの資格をお持ちだけれど、ケアマネにはならず、サ責をされている方がいらっしゃいます。その理由を尋ねたところ、「だって、人のお尻の穴を見ている方が楽しいもん」ということでした。

    介護を受けるのが辛い、イヤだ、という考え方もあるし、逆に介護を受けることを楽しめる利用者になることもできるなあと私は思い、自分の身体のことをオープンにして笑い飛ばしています。パンツの見せ合いとか、お腹の出っ張り具合とか、勝負パンツ履いてる?とか、ダンナのパンツの方が暖かいから履いてるとか、お尻の穴のこととか・・・^^

    タケコさんがALSの「新しい価値観」をもって生きていこうと決断されたら、ケアを受けることを楽しめる利用者にぜひぜひなっていただければと思います。もちろんウチの中を出入りする方が増えるというのはストレスにもなるけれど、「専門性を持って一線を引きながらも楽しく付き合える仲間達」がタケコさんの周りに増えることを願っています。

  3. タケコ 返信する

    toyokosan

    toyokosanの言う通り、ALS患者には気切のことや薬の使い方等、患者の気持ちを汲み取って尊重してくださる医師が必要だと思います。

    toyokosanの話しを聞いて、美原の院長も主治医もクリニックの主治医も全員そう言った考え方の医師に囲まれて、多分わたしはとっても幸せなALS患者なんだと思いました。

    toyokosanのご指摘通りその気切を選んだわたしですが、やはり介護される覚悟がまだできていません(~_~;)

    今、そこで一番苦しんでいます。

    でも、退院前日に仲良しになった男性看護師さんから「身体拭く?」って聞かれて、「う〜ん、今回はいいや。でも次に入院した時はお願いしますね!」って笑って言えました(笑)

    機械浴もお風呂専門のパートの看護師さん達がすごくやさしくて面白くて、あんなに嫌だった機械浴が凄く楽しみになってしまったんです。

    美原病院で温かいスタッフに囲まれて、少しずつ自分の動かない身体と全身介護を受け入れることが出来てきたような気がします。

    同じことでも、人によって変わると思います。

    toyokosanにもtoyokosanの気持ちをきちんと受け止めてくれる医師が現れることを願っています。

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