西洋医学と東洋医学のリハを受けてみて・・・。(10/23:加筆修正)

 先日、とよ家夫婦の通う整骨院グループ(4店)と、その総院長を密着取材するTVが夜中(私にとっては昼間みたいなもの)に放映されました。総院長という言葉を聞いて、整骨院グループの各院長は雇用者なのか経営者なのかどちらなんだろう、グループ全体で1つの会社組織なのかな、などと考えてしまう職業病が早速でてしまいました^^ それは置いといて、総院長のビジョンは「西洋医学と東洋医学の融合」であり、その治療手法は「自然治癒力を活性化する」です。

 西洋医学の通院リハと東洋医学の通院リハの違いは、第1に西洋医学のリハには医師の処方箋が必要になります。そのため、西洋医学の通院リハを受け続けるために、私は最低月1回、リハDrの受診が必要となります。私の場合、月に2回の受診を指示されており、毎回次の受診日が決められるのですが、なんせ大混雑の病院ですから、受診日は「テキトー(混雑が少しでもマシな時、どうしても薬が早急に欲しい時など)」とさせていただいています。逆に、東洋医学のリハはこの処方箋が要りません(Drの紹介状等があった場合は分かりませんが)。

 第2に、西洋医学、つまり病院で受けるリハは診療費がかかります。しかし、東洋医学、つまり整骨院で受けるリハは療養費がかかります。すなわち、保険者への請求方法が異なります。また、病院で受けるリハは、リハの種類によって診療報酬(点数)の制限や期間の制限などがありますが、整骨院のリハは、恐らくですが、療養費から逆算した損益や整骨院の一般的な標準療養時間などで時間が決まります(期間については書かないでおきましょう)。病院のリハはもっと複雑で、医療保険での点数と介護保険の点数の上限が異なります。私の場合、医療保険でのリハは最大6単位(2時間)、もし介護保険で訪問リハを受けるとなると最大2単位(40分)となります(なので、限界が来るまでは通院リハで頑張ろうと思っています)。

 以上は制度上の違いですが、リハ(ないしは治療)の内容も異なります。個別の病院や整骨院の違いという意味ではなく、私なりにもう少し抽象的に考えてみると、処方箋のある西洋医学のリハは、やはり「何の病気か」というところからアプローチが入ります。逆に処方箋のない東洋医学のリハは、「どんな症状か」というところからアプローチが入ります。最初のアプローチが異なると、目的もやや異なるように私は感じています。

 私の病気はALSですから、西洋医学でも東洋医学でも「治癒」することはありえません。けれど、病院と整骨院の両方通ってみたいと思った理由は、このアプローチの違いが、私の希望するリハにつながるのではないかと思ったからです。後は個人的な理由として、現在、通院リハを受けているセラピストさんの1人である青鬼セラピストさんが辞められること、そして各々のセラピストさんでリハの特徴や手腕が異なるため、毎回それを意識してリハを受けないといけないからです。

 現在、通院させていただいている整骨院では、私は(というかALSのような病気の方は)器械類に弱いため、院長の徒手療法のみでお願いしています(もちろん病院の方のリハも器械類がありますが、それもお断りしています)。また、総院長の指導により手腕を身につけられた方々による徒手療法であるので、治療方法にブレがありません(個々の整骨院同士を比べると、もちろん治療方法に違いはあるでしょう)。なので、安心して通院できます。ちなみに、現在通わせていただいている整骨院の院長に、ALSという病気を持つ私の治療をお願いした時に、ALSという病気をご存じなかったことと、総院長の判断を仰ぐとおっしゃられたので、やはりこんなヘンテコな患者は整骨院では受け入れてもらえないのかなと心配になりましたが・・・。

 病院のリハでも整骨院のリハでも、今日の私の身体の状態を聞いてくださいます。その後、病院リハでは、まず身体をほぐし、次に「病気」に合わせて治療部位に負荷をかける等を行う等のアプローチが行われます(私の場合、身体をほぐすだけで時間いっぱいですが)。整骨院では身体をほぐしながら、「症状」に合わせた治療部位に負荷をかける等のアプローチが行われます。すなわち、病院と整骨院では、「病気」を熟知した上でのアプローチと、「症状」を熟知した上でのアプローチの違いが見られます。

 <10/23:加筆修正>例えば今週月曜日は病院に、火曜日は整骨院(遅刻して申し訳ございませんでした)に出かけました。月曜日の病院では、風邪引いて先週に熱を出し、今は鼻水が止まらなくなっているといった「お話し」をしました。けれど、治療はあくまでもALSという病気の対策(他の病気とも共通している対策:身体をほぐす&ストレッチをするです)で、鼻水対策はありません。火曜日の整骨院でも、同様のことを「お話し」しました。すると、まずその症状を止めてくださる治療を施してくださり、加えていつもALSから出てくる症状についてもお聞き下さり、その施術も行ってくださいました。お陰で鼻水はピタッと止まってくれ、今日は脚もラクです(脱力気味ですが)。

 <10/23:加筆修正>だらだら書いてきましたが、すなわち西洋医学も東洋医学も、その日の身体の「評価」が大切であるということは共通しています。でも、それがEBM(Evidence Based Medicine:証拠に基づく治療)なのか、NBM(Narrative Based Medicine:語りに基づく治療なのか)が大きな違いであると私は感じています。西洋医学のリハでは、「病気を基にした評価」を行い(ALSの私の場合、その日のALSの評価)、その部分の治癒をその日のターゲットとなりますが、東洋医学のリハでは、「語りを元にした評価」(私がALSであろうがなかろうが、その日の体調の評価)を行い、同様に治癒のターゲットを探していかれます。

 通わせていただいている整骨院の総院長が仰っている「東洋医学と西洋医学の融合」というのは、このEBMとNBMの融合ということではないかと、私なりに解釈しています。病院リハにいらっしゃる青鬼セラピストさんも東洋医学にとても興味をもたれており、リハの手法は整体が中心ですが、何となくその融合のあり方に悩んでおられるような気がしています。

 その方なりに、融合の解釈が見つかった時が、セラピストないしは療養者としての「大きな壁」を1つ乗り越えられた時になるのではないでしょうか。そこまで興味・関心を持てるかどうかが、セラピストないしは療養者としての資質に当たるのかもしれません。

 制度上はいろいろ分かれていても、患者の求めているものは「融合」です。私が先日のブログで書いた「緩やかなネットワーク組織」(ないしは有機的組織)も、言い換えれば「融合」です。他にも、経営(学)という視点から言うと、戦略(何をするか)と組織(どのようにするか)を融合させることが、経営手腕(商売上手)につながります。身体上の融合を目指されている総院長・整骨院の院長から、場の融合を目指そうとしている私はいろいろな刺激を受けて行きたいと感じています。これからもよろしくお願いいたします。
 

2 thoughts on “西洋医学と東洋医学のリハを受けてみて・・・。(10/23:加筆修正)

  1. 希望 返信する

    西洋医学と東洋医学の「融合」と、経営学でいうネットワーク組織も言い換えれば「融合」と同じような意味で表現されていますが、経営面でメリットがたくさんあるでしょうが、気になることがあります、教えてください。
    1.ネットワーク組織はフラットに近い組織体でありますが、どこかリーダーシップをとる必要があり、例えばネットワーク化のアクションを起こしたものがリーダーシップをとることになりますか?また弱点は意思決定がしにくく、また時間もかかるのではないでしょうか?

    2.ネットワーク組織に参加する構成員が同じモチベーションが持てず、構成員によって目標を達成していこうという意識に温度差があるのでは?このことが計画を実行するのに悪影響を与えるのでは。

  2. toyokosan 返信する

    希望さん、ありがとうございます。

    ご質問の答えです。
    1.私の言う「緩やかなネットワーク組織」は、1企業内の話としては考えておりません。私のキーワードの表現方法が良くなかったかもしれませんが、Facebookのような組織をイメージしています。よって、リーダーシップの考え方も異なり、私の言うネットワーク組織では、コーディネーターがその役割を果たします。意思決定はコーディネーターが行います。それまでに、常にネットワークメンバーとは意見交換していますので。よって、実際の企業の中で作るネットワークではなく、バーチャル組織としてお考えいただければご理解いただけだけ易いかと思います。

    2.こちらの質問も同様で、構成員は「来るものは拒まず(私はやや拒むけれど^^)、去るものは追わず」です。これも1企業内のネットワーク組織ではなく、緩やかなつながりを持ったバーチャル組織だから可能なことです。また、常にバーチャル組織全体で動くのではなく、プロジェクトに応じて参加者を募りますので、言い換えればwikipediaのような組織をイメージしています。

    西洋の経営の発想からみたネットワーク組織と、私の言うネットワーク組織は少し意味が異なります。なので「緩やかな」とつけました。私は東洋の経営の発想を組み込んだネットワーク組織をイメージしています。これまでもそのような形で仕事をしてきました。ネットワーク組織というとどうしても西洋的な発想になるので、私のイメージは「協働組織」と言う方が良いのかもしれません。

    私の仕事は、コンサルタントではなくコーディネーターであると機会があれば申しているのですが、それはこれらのような組織のファシリテートの役割でもあり、ファンドレイジングの役割もあり、ディレクターの役割も持ち、プロデュースの役割も持つ、つまり「新しい」リーダーシップでもあります。出来るならば、そういう人材を育てていくことができるバーチャル組織を作りたい気持ちでいます。

    このような考えを持つコーディネーターを育てていくことが、これからの日本ないしは世界にとって大切だと思っております。東洋の考え方を捨ててしまった、日本の経営(学)では、いずれ行き詰る時が来るように私は考えています。

    とても素敵なご質問をありがとうございました。答えになっているかどうか分かりませんが、また何なりとご質問なさってくださいませ。私も頭の整理につながりますので。

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