先日の初診病院での受診結果をブログの記事にした後に、友人&仕事仲間のこばりんが、以下の書籍を送ってくれました。
 

認められぬ病―現代医療への根源的問い (中公文庫)

認められぬ病―現代医療への根源的問い (中公文庫)

 生命科学者であり、サイエンスライターでもある著者の、ドクターショッピングを続けながら、30年にも渡る「病」と、そして「医療」と戦って来られたお話です。現役のDr等もいらっしゃることから、ご自分の名前や病院名、Dr名等は仮名を使っておられます。私はこの方が、研究者でありながら、何故、仮名を使い、かつ小説形式でこの書籍を書こうと思われたのか、まずはその動機にとても共感しました(私が事例研究に踏み切れない理由と重なります)。

 そして読み続けていくと、病の系統は異なるだろうけれど今の私と重なることが多く、ぽんたさんにいただいたライトの光の下で、この書籍にずっぽりと嵌って行きました。著者の書かれた内容(問題提起)を手短にまとめて下さっているのが、医療ジャーナリストの柳田邦夫氏です。以下の3点にまとめておられます。

 1.診断にかかわる医師の傲りの危険
 2.痛みに対する医師の無関心
 3.「心因性」という言葉で処理される怖ろしさ

 いずれも自分に重ねてみると、「1.診断にかかわる医師の傲りの危険」は、初診病院のDrの診察・診断と、その診断の論理の立て方や診断結果に対するリハDrの厳しい意見と重なりました。

 「2.痛みに対する医師の無関心」は、どのDrもそうでした。今は漸くリハDrに私の痛みを理解していただき、オピオイドを試すことができるようになりました。でも初診病院のDrは、今でもALSは痛まない、2次障害としての痛みしかない(私のことをALSではないと思っておられるのに、2次障害が起きるわけないと考えておられるのかも)と何度もおっしゃいました。

 そして、思い込みの件。私の思い込みはゼロとはいえないかもしれませんが、この「3.「心因性」という言葉で処理」される初診病院のDrと、それを「処理される怖ろしさ」に対し、失礼であると言って下さったリハDrが目に浮かびました。

 この著者は病気の進行のため、やがて歩くことすらできなくなります。そしてある往診医に出会い、そのDrから「これだけの症状が出ていながら、なんで今までに誰もステロイドを試さなかったのか理解できない。」と告げられ、ステロイド治療を開始されました。

 この本の最後の時点では、著者の病気は「多発性硬化症」であったと締めくくられています。その後の著者のことをネットで調べていると、この著書を読まれたあるDrから、著者の症状は脳幹の病気である「周期性嘔吐症候群」の中でもとりわけ「ACTH・ADH放出症候群」と呼ばれる病気で、激しい嘔吐を伴う症状を呈する病であるということを教えられます。

 これらの過程を経て、著者は長年分からなかった自分の「病」が徐々に分かり出し、そして「医療」の恐ろしさを深く深く感じていかれたことでしょう。

 大病院(または大学病院)のベッドの上では分からなくても、生活の中で病は初めて浮かび上がってくるということを改めて教えられたような気がします。この本の感想は、書き出したら止まらない。どうしても、今の自分と重ねてしまう。

 著者は病のお陰で大好きな研究者の職を失ってしまったが、それでも生きていこうとされている。その後も著書を書き続け、自らの研究の整理をされたりもしている。分からないものの因果関係を調べることも大切であるし、分からないことを分からないままにしておくことも大切だと思うし、分からなかったことがある日突然分かることもあるだろう。

 著者からみれば進行性変態病歴(著者を私と同じ”病名”にしてはいけないが)約2年の私など、まだまだ序の口であろう。私も今後、何十年と「病」と「医療」との戦いを続けなければいけないだろうけれど、著者の生き方をぜひ参考にさせてもらいたいと思っています。

 こばりん、素敵な本をありがとう。こばりんがたくさん折り目をつけていた理由が分かります^^ 我が家のヒーロー「確定しんごくん」が無事帰っていったら、たっぷり?お礼するね。

 ちなみに今日の午後に、市役所に義長兄家族の生活保護の保護費打ち切りの件で職員の方と話をしてきました。過程は飛ばしますが、結論としては一旦廃止していただくことにしました。負けるが勝ち、の作戦です。半年後ぐらいに改めて市役所の方とご相談したいと思います。

 そして、上記過程の中の重要なキーワードになる義次兄の障害年金取得に向けて、義長兄と共に動き出しました。ぼちぼち進めていきます。 
 

2 Comments

  1. まっちん on 2010年2月27日 at 7:26 PM

    主人はALSですが「痛み」ありますよ
    ロキソニンはかかせません。
    そしてアレルギーのようなしっしんが出来てしばらくするとその箇所に進行がみられます。
    医師や看護師やPTさんに説明しても理解していただけません。
    私は、ALSの患者さんごとに症状は共通点はいくつかあるものの異なる点も多々あると感じています。
    信じてもらえないことがどんなに辛い事で不安であるかわかってもらえるとよいですね。
    元気を出して下さいね

  2. toyokosan on 2010年2月27日 at 11:09 PM

    まっちんさん、ごぶさたしております。コメントをありがとうございました。
    励ましをありがとうございます。まっちんさんのコメントを拝見して、まっちんさんが一時期より気持ちが落ち着かれてきたのかな?と感じました。

    痛み、ありますよね。多くの方がそれぞれの対応策を取られていると思います。私はアスピリン喘息によりロキソニン等の痛み止めが使えないため、長い間、痛みを止めることができないできました。入院中は痛みのため、ベッドで泣いてしまいました。そこを看護師さんとDrに見られてしまったけれど、やはりDrには信じてもらえない、逆に、更に違う病気だろうという観点を持たれてしまわれたように思います。
    今はリハDrのお陰で、漸くオピオイドを試させていただくことができ、夜中だけは痛みから少し解放されるようになりました。でも、まだまだ日中は辛いです。

    患者全体の共通点とは別に、進行の前触れや進行したということに、みなさん何らかの形で感じておられるのでしょうね。私は定期的な講習会の仕事で進行を感じます。月経時には進行の前触れのようなものを感じております。

    Dr方に信じてもらうためには、患者側の伝え方にも工夫が必要かなと思うようになりました。元気を出して、Dr方に痛みなどを分かってもらえるような方法を考えていきます。
    まっちんさんもお体に気をつけて、ご主人さまの介護をなさってくださいね。ありがとうございました。

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