本日(2/24)の藤井先生です。 『三橋貴明の「新」日本経済新聞』より。

本日の藤井先生です。
三橋貴明の「新」日本経済新聞』より
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大阪都構想」の住民投票が、今年の5月17日に執り行われる見通しとなっていますが、この「住民投票」を行うに当たって問われているのはもちろん、法律的に定められた「協定書」に対する、大阪市民の賛否、です。
この「協定書」は、「都構想の設計図」と言われているもので、大阪市を解体し、5つの特別区に分割した時にどの様な仕組みに引き継いでいくのかが書かれたものです。
したがって、「都構想に対するイメージ」がどの様なものであれ、その
「協定書にしたがって行政の仕組みを変える事」がよいと思えば「賛成」
「協定書にしたがって行政の仕組みを変える事」がよいとは思えなければ「反対」
と判断すべきなのが、5月17日の住民投票なわけです。
したがって、住民投票において何よりも大切なのは、
「協定書にしたがって行政の仕組みを変えたら、どうなるのか?」
という、住民理解です。
そのためにも、都構想についての様々な意見、見解が、自由に、住民達に届くような
「自由な言論の空気」
が存在することが、絶対必要です。しかし万が一にも
「自由な意見表明や言論の抑圧・封殺」
が起これば、適切な投票が行われず、将来に大きな禍根を残す事になるのは必定です。
したがって、「都構想」の協定書を提案している側の公権力機構(市)からは以下の姿勢が求められることになります。
<1>「市」からの、提案内容についての長所短所両面についての「十分かつ公正な説明」
これと同時に、
<2>「市」が、様々な議論や、学者・ジャーナリスト達からの見解表明の「許容・奨励」
そして、
<3>「市」からの、住民、学者、ジャーナリスト達からの「疑問」に対する「十分な説明」
もまた、行う事が必要です。
これら<1>、<2>、<3>があってはじめて投票対象(協定書)についての住民理解が進み、適正な住民投票が行われることになります。
一方で、これら<1>、<2>、<3>が成されなければ、ましてやそれらが「公権力者によって封じ」られるような事があれば、住民理解は深まらず、公権力者が恣意的に提供する偏った情報のみに基づいて住民判断が下されてしまう事になります。
そうなれば、そうした住民判断は、将来に極めて深刻かつ甚大な禍根を残すことにならざるを得ないでしょう。そんな住民投票はまるで、「目隠ししたまま道路を渡る」様なものとなってしまうのです。
したがって、この<1>、<2>、<3>が守られているか否かという問題は、狭く「大阪」だけの問題では、断じてなく、民主国家日本の、民主主義とは一体何なのか、という問題に直結しています。
したがって、万一、その<1>、<2>、<3>が守られていないということが明らかとなるなら、公権力者の暴走を止めるのは、民主国家における国民の「義務」といって差し支えないでしょう。
言うまでも無く、その暴走を止めるにあたって重大な役割を担うのが、報道を担当するテレビや新聞等のマスメディアであり、あるべき民主主義を論じてきた学者や言論人、法曹界の方々であると思います。
では<1>、<2>、<3>の一つずつについて考えてみることにしましょう。
【<1>「市」からの、提案内容についての長所短所両面についての「十分かつ公正な説明」】
これに関しては、大阪市の代表である「大阪市長」も直接参加する「タウンミーティング」が繰り返し行われていますが、これは、政党主催であり、一般論で考 えれば必ずしも都構想立案の事務局である「大阪市」という「行政からの説明」の場とは言えません(同じことが、政党HP上での都構想の解説情報についても 当てはまります)。
http://oneosaka.jp/report/tm/2015.html
では、行政側からの説明についてはどうかと言いますと、次のような報道がなされています。
http://npn.co.jp/article/detail/23388742/
都構想について、市長から市役所職員に対して「言論統制」「箝口令」がしかれたという報道です。
これに対して、法曹界からは、次のような批判も供出されているところですが、
https://www.facebook.com/photo.php?fbid=623082481126032&set=a.236228089811475.38834.100002728571669&type=1&theater
今の所、この「箝口令」が撤回されたという報道は耳にしてはいません。
つまり<1>は成立しておらず、むしろ抑圧されている疑義が濃厚です。
では以下の点はいかがでしょうか。
【<2>「市」が、様々な議論や、学者・ジャーナリスト達からの見解表明の「許容・奨励」】
これに関しては、例えばある学者が、以下の原稿を公表したところ、
http://www.mitsuhashitakaaki.net/2015/01/27/fijii/
公権力者・大阪市長は、その学者に対して、「一線を越えた」とも言いうる、激しい「誹謗・中傷」のツイッターを繰り返しておいでです。
「内閣参与のバカ学者」(引用)
https://twitter.com/t_ishin/status/561763941223657472
「抜群に地頭が弱い。」(引用)
https://twitter.com/t_ishin/status/564086890521837570
「バカな学者の典型」(引用)
https://twitter.com/t_ishin/status/560021115213320192
「バカですから」(引用)
https://twitter.com/t_ishin/status/560067339689811970
さらに、公権力者・大阪市長は、その学者が、
「2年3ヶ月」
も前に「維新を斬る」なる、橋下氏率いる「維新の会」を総合的に論評するインターネット番組の中で、大阪市長橋下氏の政治家としての資質を論評した一連の 発言のごく一部を突如として取り上げ、「一線を越えている」とその学者を激しく非難、その学者が勤務する大学に対して「勘違いしている」「既得権益者」と 激しく抗議を行っておいでです。
http://www.sankei.com/west/news/150222/wst1502220049-n1.html
なお、その学者の発言が、(最高裁判決でも「言論の自由」として相当程度認められている)「政治家に対する論評」の範囲内か否かは、下記の発言原文
http://satoshi-fujii.com/150208-2/#link
ならびに、それに関して表明されている下記見解をご参照いただければと思います。
http://satoshi-fujii.com/150208-2/
また、この公選職・大阪市長は、昨年、「僕らのような公選職が『きもい』くらい言われるのは当たり前」(引用)と発言していた事も、ここに付記します。
http://www.sankei.com/west/news/140813/wst1408130085-n1.html
https://www.facebook.com/Prof.Satoshi.FUJII
いずれにしても、ここで特に重要なのは、こうした公権力者である大阪市長から一学者へのツイッターでの誹謗・中傷、大学への抗議等はいずれも、その学者が、都構想について論じた
http://www.mitsuhashitakaaki.net/2015/01/27/fijii/
が公表された「直後」から開始されたものだ、という点です。
したがって、この一連の事実は、「<2>「市」が、様々な議論や、学者・ジャーナリスト達からの見解表明の「許容・奨励」」するという方向とは真逆の、文字通り
「言論を封じる」「言論を封殺する」
という圧力が公権力者側からかけれている事を示している、と解釈せざるを得ません。
したがって、<2>も、成立していない、むしろ、抑圧されている疑義が濃厚です。
では、最後に以下の点はいかがでしょうか。
【<3>住民、学者、ジャーナリスト達から出された「疑問」に対する「十分な説明」】
この点について、先ほど紹介した一学者が、
http://www.mitsuhashitakaaki.net/2015/01/27/fijii/
を公表したとき、これに対して、「十分な説明」は一切なされず、いきなり、
「抗議」
を申し入れると同時に、
「公開討論」
を申し入れるという、大きな矛盾を抱えた書簡が当該の学者に届けられています。
その後の顛末は、下記に記載されている通りですが、
http://satoshi-fujii.com/
こうした学者が提示した意見に対していきなり「抗議」を申し入れるというのは、明らかに<3>とは真逆の方向です。
なお、当該学者は、今、2月一杯をめどに、今、最も激しい論争となっている「2200億円の流用問題」について、「反論を募集」しています。
http://www.mitsuhashitakaaki.net/2015/02/10/fujii-131/
反論募集開始から1週間が経過していますが、適切な回答は未だ一通も供出されていない様子であります。無論「公権力者からの説明」もまた、なされていません。
───以上、いかがでしょうか?
民主国家において住民投票において絶対に保証されなければならない、<1>、<2>、<3>のいずれもが、大阪で今、行われようとしている「住民投票」において、全く保証されていないどころか、それとは真逆に、
「封殺」
する圧力が、公権力者側から強烈にかけられている状況にあることが、上記の経緯確認からも明確であると、筆者は考えます。
また、ここには記載しきれなかった、数々の証拠・事例もございますが、それについては、機会を改めて一つずつ公表してまいりたいと思います。
いずれにしても、「都構想」の問題は、大阪の問題ではありますが、以上の、
住民投票に際しての、公権力者の振る舞い方」
の問題は、民主国家日本全体の問題です。
さらには、それが民主主義の問題そのものである以上、広く世界中のジャーナリズムの皆様方、世界の民主国家の国民の皆様方にも関連する問題であると考えます。
民主国家においては、「公権力者の言論封じ」は、断じて、許してはならないのであり、とりわけそれは、「直接住民投票の直前」においては、特に許してはならないのです。
民主国家日本を守るためにも、大阪の方々のみならず、広く日本、そして世界中の方々に、今、「大阪では、一体、何が起こっているのか?」を、冷静に、客観的にご認識いただきたいと思います。
PS
この問題については当方、連日、様々なメッセージを配信しています。是非、下記をご参照ください。
サトシフジイドットコム:http://satoshi-fujii.com/
Facebookhttps://www.facebook.com/Prof.Satoshi.FUJII
PPS
本記事の意見は全て藤井聡個人の見解であり、関連する如何なる組織の見解とも関係ありません。
サトシフジイドットコム:http://satoshi-fujii.com/
PPPS
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http://www.keieikagakupub.com/…/CPK_38NEWS_C_…/index_sv2.php

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